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#Asian Talk 044 わたしはわたしの座標軸だーー加藤周一の世界と世界観
03-17 /14:30 - 16:00
無料 – ¥1,500.00【活动介绍】
医学、文学、芸術、思想、音楽……これらの全く異なる分野は、思想家の加藤周一の思考の素材であり、彼が喜んで絶えず越えていく境界でもあります。
戦争が覆う東京で青少年期を過ごし、本来なら医者になるはずだった彼にとって、母の死とフランス留学は人生を完全に変えました。加藤周一は医学を捨て文学に転じ、日本で名声を得た後、再びヨーロッパとアメリカへ教鞭をとりに行きました。彼は丸山真男と同様に、日本の伝統と未来を気にかけていましたが、同時に、多くの日本の知識人よりも中国の過去と現在をより気にしており、何度も中国各地を訪れました。晩年には、大江健三郎、鶴見俊輔などと共に「九条の会」を立ち上げ、戦争に反対し平和を訴え、積極的に活動しました。
地理的な旅と思想的な沈澱を経て、加藤周一は特異な傍観者となり、同時に「例外」の参加者にもなりました。そんなユニークな人物である加藤周一が提唱する「雑種文化」とはどのような文化でしょうか?彼が指摘する「土着世界観」とはどのような世界観でしょうか?
今日このように多様で国際化した世界で、民族文化の伝統と現代社会の価値観が複雑に絡み合う「文化マップ」の上で、私達はどのように自分自身の座標を確立すべきでしょうか?
【作者介紹】
劉争
(りゅうじゅん)
比較思想学者。主な研究分野は戦後日本思想と中国の近代思想。日中比較思想の観点から書かれた加藤周一研究を日本と中国で刊行した(『「例外」の思想―戦後知識人・加藤周一の射程―』現代図書、『例外的個体―論加藤周一及其思想』知識産権出版社)。
片岡大右
(Daisuke KATAOKA)
批評家。東京大学、早稲田大学ほか非常勤講師。専門は社会思想史・フランス文学。著訳書に『批評と生きること――「十番目のミューズ」の未来』(晶文社)、『共和国か宗教か、それとも――十九世紀フランスの光と闇』(共著、白水社)、『古井由吉 文学の奇蹟』(共著、河出書房新社)、『加藤周一を21世紀に引き継ぐために──加藤周一生誕百年記念国際シンポジウム講演録』(共著、水声社)、デヴィッド・グレーバー『民主主義の非西洋起源について──「あいだ」の空間の民主主義』(以文社)、ポール・ベニシュー『作家の聖別 フランス・ロマン主義1』(共訳、水声社)など。
王前
(おうぜん)
人文学者。主な研究分野は政治哲学と思想史。主な著作『中国が読んだ現代思想》(単著、講談社2011年)、共著は『近代日本政治思想史』(ナカニシヤ出版2014年)、『現代中国と市民社会―普遍的『近代』の可能性』(勉成出版2017年)、『世界哲学史』(第八巻)(筑摩書房2020年)等。代表論文「『尊敬すべき敵』と味方――20世紀思想史におけるバーリン、シュミットと丸山眞男」(『思想』2021年6月号、「アイザイァ・バーリン特集」、岩波書店)。翻訳は『普遍的価値を求める:中国現代思想の新潮流』(許紀霖著、中島隆博・王前監訳、叢書ウニベルシタス、法政大学出版局2020年)等。学術エッセーと論文は『南方週末』『上海書評』『新京報読書週刊』『知識分子論叢』『思想』(台湾聯経出版)等に掲載。
【関連書籍】
著|劉 争、「「例外」の思想-戦後知識人・加藤周一の射程-」現代図書、2021
「戦後」は今の我々のポストコロナ時代も共有できる普遍的な意味合いを持っている。戦後知識人の加藤周一が出会い、取り組んだ苦難が姿を変え、形を変えて我々の前に表れているように思える今こそ、歴史における我々の時代の位置付けを確認し、これからを生きるために、1950年代に「雑種文化」を先駆的に指摘した加藤周一および同時代人らの思考の原点を再認識する。本書は評論家として位置づけられてきた加藤周一の思想を再評価し、「普遍」と「例外」、「個別」と「全体」の相関関係を体現する通時的な思想構図を明らかにする。
【イベント情報】
ゲスト:劉争、片岡大右、王前
日時:2024年3月17日(日曜日) 14:30-16:00
店名:単向街書店 東京銀座店
住所:東京都中央区銀座1-6-1
形式:日本語イベント 全席自由
費用:1500円
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